京都新聞10月24日付で、随分大きな記事になったので、私も驚いています。
収容動物の殺処分法について、京都府と京都市が調整中とのことです。
動物の福祉を考慮し、動物に恐怖を与えずに処分するため、注射麻酔剤の静脈注射を行うことが先進国では是とされています(炭酸ガスによる処分は動物に苦痛を与えるので)。日本の動物愛護団体の方々もそれが正しいと考えておられるようです。但し、静脈注射をする場合は、動物を保定する人や投薬する獣医師が、動物の体温を肌で感じながら実施する必要があるため、「命を奪うこと」に対する自責の念や精神的負担が非常に大きくなります。それが毎日の仕事となると・・・とても私にはできません。
私の所属している京都府獣医師会でも、様々な意見を集約し、より良い方法を模索しているところです。動物に苦痛を与えず、かつ、担当する職員の方々に負担をかけないような方法を提案する準備をしています。
それより何より、処分される動物がゼロになるように、犬や猫の正しい飼い方を社会に浸透させていかなければいけないと思っています。

西向日どうぶつ病院