GDV(胃拡張捻転症候群)
ペコーちゃんは13歳のゴールデン・レトリバー犬。
体重は25キロです。
朝ご飯は機嫌よく食べたようなのですが、
昼過ぎから、少しお腹が張ってきた感じ。
左右をくらべてみると、左側が少し膨らんでいます。
夕方一番で診察に来られたのですが、
一目見て、大変な状態だと理解できました。
ガスがどんどん胃の中に溜まってきて、時間とともに
まるで風船のようにお腹が膨らんでいきます。
最初にレントゲンを撮って確認をするのは、胃のねじれ(捻転)が
あるかどうかです。
ペコーちゃんのレントゲンでは、明らかに捻転している所見が
認められます。『超』が付く緊急疾患です。
血液検査の結果を見るのも後回しにして、手術の準備に
入りながら、軽く麻酔をかけて胃に針を刺してガスを抜き、
胃洗浄をしてから開腹手術です。
幸い、内臓にひどい損傷は無く、再捻転しないように胃を
固定して手術は終了。手術中に不整脈が出ることもなく、
麻酔の覚めも順調でした。
ようやく安堵できたのは来院から3時間後でした。
GDV(胃拡張捻転症候群)は大型の老齢犬に多く発症し、
迅速な対応をしなければ死に至る確率の高い病気です。
ペコーちゃんの場合は発見が早く、滞りなく手術まで持って行く
ことが出来ましたので救命できましたが、いつ診ても緊張する
病気に間違いありません。
このニャンコは胃捻転ではないと思う。。。